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ご質問
賃貸アパートを所有していた父が亡くなり、相続人である私が賃貸アパートを相続し、引き継ぎました。この場合の不動産所得の確定申告について、注意点を教えてください。

回答
 まず、被相続人が所有していた賃貸アパートなどの減価償却資産の引継ぎについて、取得価額、帳簿価額、耐用年数、償却率等は引き継ぎますが、償却方法についての引継ぎはありません。(所法60(1)、所令126(2))
そのため、相続人側において償却方法を選定したい場合には、新たに償却方法の選定届出が必要です(所令123(1)(2))。

 また、相続により取得した賃貸アパートの移転登記費用は、必要経費になります(所基通37-5)。
 従前は必要経費になりませんでしたが、平成17年1月以降の相続、遺贈又は 贈与により取得した場合には、必要経費として取り扱われることになりました (平17.6.24課個2-23附則)。

 このほか、あなた自身、確定申告について青色申告でない場合であって、青色申告特別控除を適用したい場合には、青色申告承認申請書の提出が必要です。 この場合に、申請書の提出期限には注意しなければなりません。
 通常ですと、この申請書は、青色申告書による申告をしようとする年の3月15日までに提出します。その年の1月16日以後に、新たに事業を開始したり、不動産の貸付をした場合には、その事業開始等の日から2月以内に提出します(所法144、166)。
 しかし、青色申告の承認を受けていた被相続人の事業を相続により承継した場合は、相続開始を知った日(死亡の日)の時期に応じて、それぞれ次の期間内に提出しなければなりません。

 死亡の日が次の期間のいずれかに応じて、提出期限が次のように異なります。

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 1/1       8/31 9/1       10/31 11/1       12/31
 ├ 死亡の日から ┤ ├  その年の  ┤  ├ その年の翌年 ┤
 ├ 4ヶ月以内  ┤ ├ 12月31日まで ┤  ├ 2月15日まで ┤
 したがって、上記期間内に提出を行わないと、その年の青色申告特別控除を 適用することはできません。翌年以降の適用となりますので、ご注意ください。
 
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