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旬の特集:賞与支給のポイント
そろそろ夏季賞与の準備の時期・・・。

成果に基づく人事制度の導入として、まず賞与から業績を反映させるケースが多くあります。
今回の旬の特集では、成果主義の報酬制度に近づくための方法をご紹介します。

Q  : 貢献度に応じて成果配分したいのですが・・・

 「基本給×○ヶ月」という基本給連動型賞与制度を採用しており、基本給の金額が高い中高年齢者に比べ、どうしても若手の賞与支給額が抑制される結果となってしまいます。

 そこでより貢献度に応じた成果配分ができるポイント制賞与制度の導入を検討しています。このポイント制賞与制度の概要について教えて下さい。



A : 新しい賞与制度「ポイント制賞与制度」

 基本給連動型の賞与制度はさまざまな問題を抱えており、賞与制度の本来の役割である成果配分には適していません。

 よって賞与制度は最低限基本給とは非連動にし、成果配分的な運用を行うことができる体制を構築する必要があります。そのためには配分可能な賞与原資を何らかの方法で算出し、その原資を一定のルールで配分するというこれまでとは逆の方式を採ることになります。この方法を我々は「ポイント制賞与制度」と呼んでいます。


【ポイント制賞与制度での賞与支給額決定プロセス】
  1. 配分可能な賞与原資を確定する
  2. 賞与の配分ルールである『ポイント配分表』を設計する
  3. 社員全員の実績評価を実施する
  4. 社員全員の賞与配分ポイントを計算する
  5. 賞与原資を社員全員のポイント合計で割り、1ポイントあたりの単価を計算
  6. 各人の賞与配分ポイントに単価を掛け戻し、賞与支給額を計算する

【ポイント制賞与制度のメリット】
  1. 賞与の本来の目的である成果配分を行うのに最適

    まず賞与原資を確定し、それを一定のルールに従って配分するという方式のため、決算賞与など成果配分の方法としては最適です。

  2. 賞与の配分を政策的に行うことができる

    例えば、年功的な要素を多くしたいのであればキャリアポイントを、成果主義的な運用を強めたいのであれば職群ポイントや役割ポイントを多くすることによって賞与の配分を政策的に調整することができます。
    また制度の切り替えの際にも、当初は勤続ポイントを相対的に高めに設定し、現状の賞与支給額と大きなズレが出ないような設計を行い、その後数年かけて職群ポイント及び役割ポイントの比重を高めて行くなど、制度のソフトランディングを図ることができます。

 このようにポイント制賞与制度は、これまでの基本給連動型によって年功的に流れていた賞与制度を本来あるべき姿である成果配分に引き戻すために非常に有効な手段となりますので、今後成果主義の報酬制度を指向されている企業においては大いに検討の価値があると思われます。


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